漢字の問題は、ごく一部の中学を除いて、全て小学校配当漢字から出されています。それなのに、なぜ、漢字が難しい中学と簡単な中学というのがあるのでしょうか。
ここでは、難しい漢字とは何か、ということを中心に考えてみます。
出題の範囲
上でも述べたとおり、漢字の出題範囲は小学校6年生までに配当されているものとなっています。憂鬱とか、薔薇とかを書かせるものではありません。その意味で、漢検があまり役に立たないということも知っておきましょう。漢検は、級が配当学年に対応しているだけなので、中学校配当漢字を書けるようになっても、難関校の入試に太刀打ちできるわけではないのです。
難しい漢字の出題例
実際の入試問題から5問ピックアップしてみました。
漢字はよみがなを、カタカナは読みがなを考えます。
①なんとも、メイジョウしがたい味だ。(2017年 慶応中等)
②名代のお菓子を手に入れた。(2012年 東大寺学園)
③チョメイな作家の話を聞く。(2015年 女子学院)
④住み慣れた家をでていくのは、ナゴリ惜しい(2020年 専修大学松戸)
⑤ここは景色の良い、メイショウチだ。(2011年 慶応中等)
正解は
①名状
②なだい
③著名
④名残
⑤名勝地
です。
どこの中学で難しい漢字が出題されやすいかは、こちらからご確認ください。
難しさの正体
難しい漢字の正体は、言葉の難しさにあります。
そして、それぞれの言葉の難しさは、①日常生活でどの程度使うか、②塾の漢字テストでどの程度扱われるかに大きく影響されます。
たとえば、劇薬。
この言葉は、劇薬なのか、激薬なのかで文科省でも結論が出ていません。また、日常的に使う言葉というわけでもないでしょう。ただし、この言葉はほぼ全ての中学受験塾で習います。そのため、この言葉は難しくない、ということになります。
逆に、先ほどの②名代は、ほとんど聞かない言葉です。注意深く和菓子屋などを見ていると、実は時折見かけるのですが、塾の漢字テストでも完全にノーマークとなっています。そのため、この言葉は難しい、ということになります。
このように、難しい漢字とは、①普段聞くことが少なく、②塾の漢字テストで扱われない言葉なのだと言えます。
どのような言葉が出題されるのか
このページの例は全て「名」を使うものであるため、「名」を使う言葉で、他にどのようなものが出題されそうなのかを考えてみます。
①高名
②売名
①はあまり見かけない言葉です。一方で意味から考えればそこまで難しくはないかもしれません。ただ、コウもメイも同音異義語が多いので、その点で少し難しめです。
②も、子どもにとってはハードルの高い言葉です。こちらは、バイの同音異義語が少ないため、そこまで難しくはないと思います。

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